虫歯の予防について その2 Blog
前回は脱灰と再石灰化についてお話をしました。
繰り返しになりますが、虫歯ができるまでの流れを再度お伝えします。
①歯磨きで清掃ができていないところに徐々にプラークが付着します。
②糖分をとるとプラーク中の細菌が酸を出すため、プラークの中が酸性になります。
③プラークが酸性になるとプラークと接触しているところの歯が徐々に溶けて、歯のミネラルが拡散していきます。
このことを脱灰(だっかい)といいます。
④糖分をとってから時間が経つと、唾液の作用により酸性だったプラークが、元々の中性に戻っていきます。
⑤ある程度中性に戻ると、拡散した歯のミネラルがまた歯に戻って修復されていきます。
このことを再石灰化(さいせっかいか)といいます。
歯は毎日この脱灰と再石灰化を繰り返しています。
虫歯ができてしまうのは、この脱灰と再石灰化のバランスが崩れて脱灰に傾く頻度が多く、それが長期間にわたる時です。
今回注目するのは①と②の太字のところです。
脱灰はプラークが付着している場所にのみ生じます。つまり、プラークが付着していない場所は虫歯にならないのです。
毎回磨き残しがなく完全に磨けていれば虫歯にならないので、歯磨きは極めて重要です。
ではどれくらい歯磨きをすればいいのでしょうか?
2016年の研究で、歯磨きの回数と、虫歯の発生頻度を調べたものがあります。
結果は1日に歯磨き2回の人と0回、1回の人を比べると2回の人の方が虫歯の発生頻度が少なく
1日に歯磨きが2回の人と3回以上の人と比べた時は、虫歯の発生頻度には差がありませんでした。
つまりその研究では歯磨きは1日に2回が望ましそうという結果でした。
まずは1日2回の歯磨きを心がけましょう!