虫歯の予防について その6 Blog
キシリトールガムってテレビでCMしていることもあってご存じな方も多いと思います。
今日はキシリトールガムについてお話したいと思います。
キシリトールガムは甘いのにどうして虫歯にならないのでしょうか?
少し踏み込んだ話になりますが、細菌はキシリトールを食べてエネルギーにすることができないからというのが答えになります。
前回までで、デンプンのような多糖類、スクロースのような二糖類、グルコースのような単糖類という糖にも大きさや種類が
あることをお話しました。(通常は体内に入ると徐々に多糖類から分解され、二糖類、単糖類へと変化します)
キシリトールは糖ではあるものの糖アルコールというまた別の糖の種類です。これを細菌はエネルギーにすることができない
という訳です。
文献的にもキシリトールを摂取した場合は、プラーク中は歯が溶けるほどには酸性にならないのです。
ただ、細菌と異なる点は、人間は肝臓でキシリトールは分解することができます。砂糖と比べてカロリーも低いのですが
全くカロリーがない訳ではありません。
安全性の視点でもお話します。
厚生労働省の管轄である日本食品科学研究振興財団によると、キシリトールには発がん性は認めません。
特に1日摂取量の上限値も定められていません。
それ以外にもキシリトールの摂取によって、虫歯菌の性質が変化することなども文献上では示唆されています。
キシリトールガムは噛むと唾液がたくさん出るため、虫歯予防には有効です。
歯医者がキシリトールを勧める理由はこういった背景があるのです。